2020年1月12日日曜日

アメリカン・クライム・ストーリー ヴェルサーチ暗殺 見終わりました。




前半の感想はこちらです。

アメリカンクライムストーリー ヴェルサーチ暗殺エピソード4まで



アメリカン・クライム・スト―リー ヴェルサーチ暗殺
The Assassination of Gianni Versace: American Crime Story




ネタバレなしの感想からです。

見ごたえありました。途中ちょっとテンポが悪くなったところもありましたけど、後半ググっと盛り返します。

第一話に一番ショッキングな暗殺シーンを持ってきて、そこから過去に遡っていきます。

ただ、過去も時間があっちこちに飛ぶので、少しわかりずらいです。

8話でいきなり子供時代の話になるのですが、ここを2話に持ってきて、その後は時系を合わせたらもっと良かったなと私は思いました。


実話をもとにしたドラマが好きです。

この事件は有名ですけど詳細は知りませんでした。

もちろんかなり脚色されていると思うのですが、よくできていると思います。

「実話をもとに」している作品をそのまま信じることはないですけど、後から調べたり関連の本を読んだりして知識が増えるところがいいですね。

麻薬のパブロ・エスコバルとDEAの死闘を描いたナルコスもすごく見ごたえありました。

夢中になって見た後でネットで事件を調べたり、本を読んだりして勉強になりました。ナルコスは作品の中も本当の写真や映像がたくさん出てきましたね。

ヴェルサーチの暗殺のほうは本物の写真などは全く出てきません。

あくまでも「事実をもとに」はしているけどフェイクションという形をとっています。

ヴェルサーチサイドからは批判が出ているそうです。

ジャン二ヴェルサーチは優しく好かれる人柄に描かれていて、良かったと思いましたし、ドナテラはなんとペネロペクロスです。美しいです。どのあたりを批判したのか?と驚きます。イタリアのアクセント? まあそれは置いておいて、ヴェルサーチサイドのファミリーは美しく描かれていたと思います。

反対に徹底的に嫌な奴に描かれたアンドリュークナナン。

演技がうますぎて本当にむかつきます。前半はあまりにも嫌な奴で見続けるのをちょっと休憩したくらいです。


このドラマは2018年1月からテレビ放映だったのでほぼ1年後に見たことになります。

前回間違えてNetflixと書きましたけどFXのトゥルークライムシリーズでした。書き直しておきます。
日本のNetflixは2018年の6月から配信でした。


2018年のエミー賞でリミテッドシリーズの作品賞とダレン・クリスが主演男優賞を受賞しています。納得です。

私は最後まで見て良かったです。




ネタバレアリの感想 ここから





第5話のタイトルが"Don't Ask Don't Tell"
ヴェルサーチが反対を押し切ってゲイを公表したのが1995年6月。そしてこの年、被害者の一人の海軍キャプテンのジェフ・トレイルが軍の中でゲイを疑われます。

軍はもともとゲイに対して非常に厳しくて同性愛者と分かるとやめさせられました。

タイトルのDon't ask don't tellはクリントン政権によって1994年2月28日にゲイ、バイセクシャル、レズビアンの兵役に関するアメリカの公式政策として制定されました。

(軍の中で同性愛者かと)聞いてはダメ、言ってもダメ。ということです。それでもまだ軍の中ではリンチなどが相次いでいたそうです。

この政策からかなり変わってきたと思いますが、1995年はまだ同性愛者にとって厳しい年だったのですね。ジェフ・トレイルが自殺しようとするところ胸が痛みました。

後半に多いエピソードは得られなかったデヴィッドへの愛と未練でしょうか?

時系列があっちこちに飛ぶのでわかりにくかったのですが、デヴィッドは将来有望な若者だったのにかわいそうでたまりません。

それを言うなら、もちろん被害者全員ですけど、やさしく人好きのする男性に描かれていたので、ああ~っとショックで。

それから母親がかなり変人に描かれているなあと思っていたら8話での父親が最低でした。

ひどい親に育てられたからシリアルキラーになる。というのは理由にはならないですけど、これはひどいですね。愛情のかけ方も異常です。

最終エピソードでついに父親に泣きついて裏切られるところ。これが本当にあったことなら最後にとったクナナンの行為もわかる気がします。これほどの絶望はないですよね。


なかなか良いドラマで、途中で見るのをやめないで良かったと思います。


















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