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2024年6月29日土曜日

Shogun/将軍 ついに見ました。久しぶりにはまったドラマ。

 Shogun 将軍


初めはネタバレなしで、あとから注意書きの後ネタバレ感想します。


FX Starオリジナルドラマ 2024年

日本ではディズニープラスで2月27日より配信

私たちはFuluで全10話配信されてから見ました。

真田広之 主演 プロデュース




1975年 ジェームズクラヴェルの小説(将軍)を原作にしたリミテッドシリーズ(その後シーズン2の制作発表

1980年にも リチャードチェンバレン主演で製作されています。

私は原作も未読、1980年の作品も見ていませんでした。夫は「見た!でも覚えていない」ときっぱり笑

夫は日本や韓国の映画やドラマが大好き、その上時代劇。そして評判も良いこのドラマ

見たいみたい~~~~とずーっと言っていました。

私も長かったうつ病(長いアメリカ生活で、ちと心が疲れてました)から、抜けつつあった時期で

「これからはまたドラマ見るぞ!」と思っていたころでした。鬱がひどいころはリモコンさえ押せない時があったので、やっと見れるなあと。

しか~し、ちょうど放送開始ごろに愛猫の闘病が重なり、数か月はドラマや映画を見る気分も時間もなくなってしまい、愛猫が天国に行ってしまってからも、しばらく泣き暮らし

「もう無理立ち直れない」と思いつつも、気分を変えるために、やっとやっと

「一話だけでも見てみようかな」と見始めたところ……


はまった


とんでもない面白さ。


我が家はお互い何となく好きそうなドラマや映画は一緒に見る?と声をかけるのが掟Wなので、今回は息子にも声掛け一緒に3人で見ました。

3人とも一話終わるごとに「うおおおおお」と吠えました。笑 本当に毎回素晴らしくて、回を重ねるごとに面白くなっていき、毎日一話が苦しいくらい。夫と2人だときっと3話くらい一気に見ていたかも。

それほど続きが気になり、どっぷり世界観にはまっていきました。


日本人が出てくるハリウッド映画は「トンデモ日本」がてんこ盛りが普通でした。銅鑼がジャーンと鳴るなんていいほうで、時代考証もめちゃくちゃだったり、日本人役もアジアの他の国の方でカタコトだったりして、がっかりすることが多かったんです。

しかーし、我らの真田さん。オファーがあったときに

「日本文化を正しいものにして、日本人役は全員日本人に」ということで受けたそう。

ありがとう真田さん。真田さんが出るから見るとは決めていたけどwでもきちんとしてくださった。なんせプロデユーサー。NG出せるから♡

なので「これはないわあ」というところはほぼなく、心から楽しめました。

脚本もいいのですが、なんといっても配役が最高の最高。


真田様はもちろん素晴らしいんですがw 

藪重役の浅野忠信さんが特に素晴らしかったです。うまいですね。目つきとかもう演技じゃないみたいw




こずるく、裏表ある、ちゃらいやつ。腹暗い面を持ち合わせていて、ゲームオブスローンでいうならリトルフィンガーのような。でも憎めないところもあって。すごく良い表情とかセリフいうんですが、感心したセリフのいくつかはアドリブだとか。あっぱれじゃ。


私の推しwは広松


西岡徳間さんも、すごくよかったです。

浅野さんもですが、私のイメージではお二人とも若かった。そして思い出した。日本を離れて30年近く経ってたとww


このドラマの中で神シーンと呼ばれるシーンがあります。本当に素晴らしかった。ドラマ史に必ず残ると思います。虎永(真田広之)との間の緊迫感そして目だけでの意思の疎通。ああ、もうすごかったなあ。



そして忘れてはいけない鞠子様 アンナ・サワイさん




凛としていて美しい。英語も日本語も完璧です。悲しく、切ない目をしていたかと思えば燃えるような情熱的な表情をしたり。♡好きい。

日本女性の素晴らしさよと思いながら見ていました。(アンさんアメリカ人だけど)立ち振る舞いとか本当に美しかった。

そして「〇〇でござりまする」という鞠子語が我が家の一大ブームに笑

「夕食でござりまする」

「早く来い!と申しておりまする」(誰が?)

家族は「今行くでござりまする」「ありがとうでございます」

「いや、そこは『かたじけない』じゃないのお?」


あほあほ家族。


感想に戻りまする。


殿方に翻弄されておよよと(古いな)泣き崩れるような女性が出てこないのもいいです。

最初は弱々しく見えていた女性たちも芯は強く目的を持っていて、そういう脚本もすごく良かったです。

ジョンブラックソーン按針 コスモジャービスさん




理解できない言葉どころか理解できない文化の中に放り込まれ、運命に翻弄される按針様。

ああ、わかるわかるよ。そして異文化に溶け込もうと足掻く30年、いやこれは私でしたwでもすごくわかる、その気持ち。と思いながら見ていました。

そしてすごく違う食文化にも、なんとか慣れようとするシーン。納豆をお召し上がりになりまする~。ここを見ていて

「ああ~!!!納豆食べた!!按針様、日本をわかってる~もう日本人!」と納豆を食べられない夫いじめww

我が家では私が納豆を食べるたびに(近くの韓国食材スーパーに冷凍納豆の梅酢が売っています。3ドル近くしますが購入し続けています)夫と息子を追いかけ「按針様~どうぞ~」と追いかけます。っていうか、ドラマに全然関係なかった。w


応援したくなるキャラの按針様ですが表情が乏しくて、少し残念。

ほかの役者さんたちに、ちと食われちゃってる気がしました。

この方は後から洋服を着ているプレミアの画像見ましたけど、着物のほうが似合うw



それでネタバレ感想です。



アメリカで大ヒットした本作、第一話目からショックなシーンがあると騒がれたので、構えてみていました。それは侍が切腹するシーンで、赤ちゃんも一緒に犠牲になるシーン。

ビジュアルでのシーンではなかったので、それはよかったです。それでもアメリカ人には大ショックのようでした。これはもうすでに文化の違いですよね。

ああグロイシーンはないんだなと安心して見ていきますと4話目で大砲でドカンドカンと人体破損シーン。びっくりしました。

この作戦を決行したのが虎永の息子の長門 この人が後々また暗殺を企てて、敵を追い詰めたところで池の石に足を滑らせてツル!そして頭をごつ!! まさかの退場。

えええ??もう本当にびっくりしました。

4話くらいまでは、面白いのですがハラハラドキドキはそれほどではなくて、中盤から後半がすごかった。

特に8話目の広松のまさかの切腹。ええええええいやああああああああとソファーから立ち上がりましたよ。一番好きなキャラだったし、虎永の唯一の親友じゃんって。その人さえも日の本のために使うのお?ひどいひどいって。

そして紅天の意味がまさかの鞠子様の死だとは。鞠子様素晴らしかったなあ。こんなに凛と強く美しい女性がいたのかな。モデルがそれぞれいるので「日本の歴史」の本を何か買おうと思いました。

それにしても鞠子様カソリックでありながら、夜這いをかける笑そして自害いたしまするって、だめだよね?罪の告白をしてもやっちゃダメ。

按針が介錯を申し出たときはジーンとしました。ほっとしたのもつかの間、忍者たちの大砲?でぶっ飛んでしまって。藪重の奴、本当むかつく~。

こういう人物語には絶対必要ですし、とにかく演技がうまかった。

夫が「この人すごくいいね。あの……コメディアンじゃないよね?」って。違う、キム兄じゃない、似てるけども。

むかつくといえば文太郎 はああ子供っぽい。茶室で鞠子様にガツンと言われたときは胸がスーッとしましたw 最後の最後に按針の手助けをするところは、なかなか良かったけど。

それから藤様も好きなキャラ。かわいいなあ。静かで可憐なお花みたい。でも芯ががっつりあって、そこがいい。尼になると決めたときに按針とのカタコトのセリフがとってもよかった。ここも忘れられないシーンです。

「いい尼」という一言に(本当は側室のままでいてほしいけど、藤様が望むなら、いいですよ、きっと良い尼になりますね」が込められていて、ここの表情というか、セリフはよかったなあ。

そして船で遺灰を巻き、十字架を鎮めるところもすごく良くて、初めて泣いてしまった。心が通じ合って「ずっと一緒」というセリフに涙腺崩壊。

ここで「あれ?」っと思ったのは十字架も手放してるというところ。だって年老いた按針が十字架を握りしめてましたよね。あれは老後の姿だと思っていました。あとからインタビューや考察を読むと、あれは束の間に見た按針の夢だったと。あああ納得です。

唯一の不満が最終回。

派手な合戦シーンがあると思い込んでいたので。按針も大砲ドッカンドッカンうっちゃって、と。

アメリカでも賛否両論だったそうで、監督のインタビューを見ると「原作ではここまでなんだ」とほうほう。

でもリミテッドシリーズがシーズン2と3が決定したとなると、オリジナル脚本ですよね。関ヶ原の合戦シーン見たいみたい!

本当に素晴らしい作品でした。

ドラマが見られなかった私の心の病を治してしまった。
久しぶりに「ああ続きが見たい」という気持ちになり、やっぱり映画はドラマって素晴らしいなと再確認しました。