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2020年10月22日木曜日

リメイク「Dark Water 」と「仄暗い水の底から」を見比べた。ネタバレなし、あり感想


以前 リングとRing見比べてみた という記事を書きました。

日本の超有名なホラー映画のリング 

怖くて怖くて「絶対見ない」と決めてたのに(ホラー好きなのに)アメリカのリメイクのRingを見たら、すごくおもしろくて日本のオリジナルも見て比べてみました。アメリカ版のRing好きなんです。ナオミワッツが好きっていうのもあるのですが、よくできていたと思います。私はアメリカ版の方が好きでした。

で、前に見て好きだったDark water の感想を書こうと思ったときにオリジナルも見てまた見くらべようと思いました。(ちなみにハリウッド版ジュオンも見て好きでしたけど日本のは絶対怖いからまだ見られない)笑

こういう幽霊系のじんめりと怖いのは日本の勝ちです。
ただ「仄暗い水の底から」はそれほど怖くなかったです。この映画は無料映画アプリのTubi(アメリカ)で日本語音声&英語字幕で見ました。

結論から言うと、これもリメイクのDark waterのほうが私は好きでした。


仄暗い水の底から(2002年)中田秀夫監督 黒木瞳 小日向文世

Dark Water(2005年)Walter Salles ジェニファーコネリー


ダークウオーター名優がわきを固めています。不動産屋にジョンCライリー。アパートの怪しい管理人ピートポスルスウエイト 弁護士がティムロス

このジョンCライリーすごくリアルですね。
こんな悪い不動産屋ばかりじゃないですよー笑
管理人が嫌すぎます。


リメイクなので簡単なあらすじはどちらも

離婚調停中で幼稚園の娘の親権争い中の夫婦。シングルマザーのダリア(淑美)は娘シシリア(郁子)との生活のために住居を探す。
古く汚いアパート(日本の方は団地)を内覧中に女の子のバッグを拾う。 
少しおかしいと思いながらも急いで契約したそのアパートで水漏れがあったり、娘が「見えない友達」と話し始めたり不可解なことが起きはじめる。そして……という感じです。


アメリカでは夫婦2人で第三者の前でも罵り合うのに対して、日本では廊下で顔を背けて座るところとか、すごくリアルでした。
それから幼稚園での先生の態度などもアメリカの方はリアルだと思いました。

これ日米の文化の勉強になりますね。

「Dark Water」と「仄暗い水の底から」あらすじはほぼ同じでも大きな違いが2つあります。それは

主人公の女性の性格とエンディング

女性の日米の性格も(もちろん皆さん同じではないですが)リアルだなあと思いました。
どちらの予告編も張っておきます。








ここからネタバレありの感想です。



アメリカ版の「仄暗い水の底から」ポスター 英語題名もDark water






Dark Waterの方から

数年前に一回見て、好きなホラー映画だなあと思っていました。日本のリメイクと知っていたので、いつかオリジナルも見ようと思っていました。原作も電子書籍で購入しました。まだ読んでいませんが、短編集だということで楽しみです。

ジェニファーコネリーが美しくて切ないです。片頭痛あり、両親からのトラウマありの役すごく良かったです。おでこのしわとか血管も役作り?って思ってしまう。親権取られそうな苛立ちと精神の不安定さがひしひしと伝わってきます。

いくら急いでいてもあんなところ借りちゃダメですよね。不動産の使う手「ほら、急がないと他の人にとられちゃうよ」あんなにえぐいことしませんけど、テクとしてあるんです。

管理人の怪しさと不愛想。子供に対する言葉遣いだけでも私だったら借りないなあ。子供がいなくなり屋上の鍵が開いて出ていた時、日本版と違い超激怒しましたけど、それでも契約するっていかんでしょう。

セシリア役の女の子すごくかわいいです。

日本版と変わっていたところは、落ちていたバッグがハローキティ―!!提供かな?

天井から滴る水(しかも汚い)すごく嫌でした。ダークウオーターってくらいなので汚い水がたくさん出てきます。

上の階に行った時の水浸しがかなりおえええってなりました。というかアパート汚すぎますよね。地下の洗濯場は絶対行きたくないなあ。

娘には優しげなのに強い口調のダリア。アメリカっぽくて好きです。

幼稚園の様子もかなりリアルで先生が派手な服着てイヤリングじゃらじゃらしてたり、アメリカと日本の文化を見た。しかも先生パーソンオブインタレストのあの人!


大きなネタバレはどちらも

――上の階の子供が貯水槽に落ちて亡くなっていた。その子が悪霊になって自分の子供を連れて行こうとするのをお母さんが犠牲になって止めた。――

ですが、日本版の方は、ここがすごくわかりにくかったです。

落ちた子供のビジュアルもちょっと泥っぽくて興ざめでしたけど、自分の娘の前で、その子を抱きしめて「私がママよ」なんて言ったら娘の方がトラウマになっちゃう。幼稚園児にその意味はわからないと思う。私もわからなかったし。

アメリカ版で納得できたのは、このシーンです。

お母さんが「セシーの代わりに私を連れて行きなさい!」と叫んで守るんですよね。「なるほど、そういう意味か!」ってこれはすごくわかりやすい。

それから貯水槽から死体が発見されたときも、お母さんが亡くなったときもちゃんと警察が派手にファンファン!とどやどやとやってくるところはアメリカの方が良かったです。管理人も逮捕されてるし。

日本版はいきなり「あれから10年後」えええ!!変な声出ました。あと、かわいかった郁子ちゃんがちょっと変わっちゃ……あわわ。人気の女優さんだったらごめんなさい。

日本版は「あの後はどうだったの?警察とか来なかったの?あの時代だったらワイドショーとか大騒ぎになったんじゃないの?」と疑問が。

そのあたりはスルーで10年後なのにすごくきれいなままの部屋に入ってママの幽霊(ですよね)と話をします。ここもちょっとわかりにくかったけど、黒木さんが老けていなかったので、そうかな?くらいにしか。(でもこの女優さん本当の老け役しないですよね?今もですか?昔おばあさんの役で出た時につるつるの肌のままグロス付けて銀髪のかつらでコスチュームみたいで驚いたことも笑)
ママが振り向いて消えた時に、部屋もドーンと10年分古くなってたらわかりやすかったのになと思いました。

好きなのはダークウオーター。貯水槽のところは日本版の方が怖かったかな。ボコボコってところ。でもどちらもそんなに怖くないです。どちらかというと母親と子供の愛情&切ない物語です。

あ、日本のオリジナルで一番これはダメでしょ!と思ったのは子供のパンツが3回ほどはっきり映るところ。これはいかーん。