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2019年12月5日木曜日

アイリッシュマン The Irishman  ネタバレなしとありの感想

The Irishman 2019 Netflix



最初はネタバレなしで。

ロバートデニーロとアルパチーノとジョーぺシ共演 
それをマーチンスコセッシが監督したギャング映画!もうそれだけで見たい~。

グッドフェローズとカジノ大好きなんです。

ハーヴェイカイテルも出てるし、キャストが豪華すぎて鼻血でそう。

Netflixすごいですね。映画会社だけの力ではこれだけのキャストでお金もかかる映画(CG代がすごそう…)出資できないですよね。ありがたい~!

同じ映画の中で同じシーンの中で演技をしてる3人を見られて、もうそれだけで満足します。

勿論映画的にも素晴らしいです。脚本もすごく良いと思います。ちょっと長いけど(3時間半)長さを感じさせません。おもしろかったです。


アメリカでは超有名なジミーホッファですが、日本ではあまり知名度がないかもしれません。

他の映画の中のセリフでしょっちゅう出てくるんです「ジミーホッファがどこに埋まってるか知ってるぞ」みたいな感じで。行方不明扱いですが、ギャングに殺されたと大多数の人が信じています。

原作はノンフィクションということで、これが真実なの? 証拠はないけど告白したって言うことなの?本も読んでみたくなりました。

あの時代のことはとても興味があって昔勉強しました。(アメリカ市民権の歴史のテストには出ません笑)

マリリンモンローが大好きなので、関連ものを読んでいるとケネディーとのこと、ホッファのことマフィアとの関係といろいろ出てきます。

原作の日本語訳が出ているようなのでいつか読みたいと思います。


それでは映画感想です。ネタバレあります。







素晴らしかったです。派手な撃ち合いをちょっと期待してたのですが、すごく静かなトーンでしたね。

今より年取ってるデニーロから若いデニーロまでCGの技術が凄いです。

それでもトラックの仕事をしている多分若い頃の顔もちょっと老け気味で、CG技術の限界なのかな?ジョーぺシは実際のほうが若く見えるくらいで、出会った頃は何歳くらいなのか気になりますね。

アルパチーノもかなり若返っています。パチーノの演技ちょっとオーバー気味だと思うんですが(ヒートとか)ジミーホッファは実際にこういう人だったそうです。


うんと年を取ってるフランク(デニーロ)が語り部で、自分が戦後にトラックを使った詐欺をし、ラッセル(ジョーぺシ)と知り合い、殺しを請け負うようになり、ジミーホッファ(アルパチーノ)の信用を得るシーンを挟んで、ラッセルとフランクそれぞれのワイフとドライブをするところが挿入されます。

最初はこれなんだろうと思っていたら、最後に理由がわかります。

キャストも息子のチャッキーがジェシープレモンス そして大人になったペギーがアンナパキン 私たちが大騒ぎしたのが歌手としてスティーブヴァンザントが出てきたところです。ソプラノに出ているころ大好きでした。この人は本職ギターリスト(ブルーススプリングスティーンのバンドに入ってる)なんですけど、歌めっちゃうまい~!本人が歌ってるの?嬉しかった~!

それから映画関係ないですけど、ソプラノの中でアルパチーノの真似をするんですけど、あれ本人の前でやったのかな?笑 


感想に戻ります。


中盤から面白さが、どんどん加速しました。

マーチンスコセッシ映画は結構夫婦喧嘩とか冷めた家族が出てくると思うんですけど、今回は特に後半子供との溝が深まって、晩年の本当に何もなくなったフランクのみじめさが浮き彫りになり、辛いというか自業自得というか深いシーンが多かったです。

杖ついて、すっころんで…で多分老人ホームで神父と祈る日々。

「え?もうすぐクリスマス?」というセリフは家族に見捨てられて、仲間も誰もいない寂しい晩年を表していて良かったですね。クリスマスはアメリカでは家族で一緒に過ごす大事な日なので子供たちは誰一人会いに来ないんですね。

若い看護師(わあ!ダヤーナ)はジミーホッファなんて知らないし、フランクは先に亡くなってるし、何も残らない人生。少しドアを開けておきたい寂しい老人。ゴッドファーザー3のアルパチーノ思い出しました。

やっぱりスコセッシ映画好きです。ナレーションが多くて、そこもグッドフェローズ思い出しました。

日本語をつけて見てたのですが、英語の文字の部分を日本語にしてしまう必要あったのかな?あれは英語のまま字幕のほうがいいと思いました。

登場人物が「何年に射殺」と説明が入る部分も日本語だけで違和感ありました。夫に説明しなくちゃいけないし(笑)あと油断してたらイタリア語も出てきた。

やっぱり日本語字幕で見るのが大好きなんですけど、わかりやすく変えてますよね。ホッファがイタリア系のマフィアにYou People (お前たち)と言ってイタリア人が激怒するシーンががあるんですが、そこが「イタ公」になってたりしましたね。その方が「かッと来る気持ち」を理解しやすいのかな?とか思って見てました。

足りない情報を言葉を変えてわかりやすくするって難しいですよね。あと日本語は罵倒語が足りなさすぎると思いました。



久しぶりに素晴らしい映画を堪能して大満足です。